ViolonClassical#3が終わって。

pre-neophilia2008-02-09

今日は休みだ。休むのだという意気込みで臨み、見事に果たした。雪が降っているなあ。
7日のViolonClassical#3は良い演奏会だった。平日だしあまりお客さんも来ないかなと思っていたら続々と来てくださってどんどん席が埋まっていく。そろそろ始めようかという頃になって友人が4人で来場。ピアノの前の狭い通路に丸椅子を並べて座ってもらう。マスターも大忙しでコーヒーをいれているのだけど、僕に手伝えることはなく、結局19時を10分ほど回ったあたりで開演。ベートーヴェンの第1番。みんな試験前、というか試験中の時期に良く準備をしてくれた。静かな静かなパッセージの合間に中央線が通り過ぎる音が微かに聴こえる。ベートーヴェンは完全な無音の中で鳴る弦楽四重奏を頭の中に思う浮かべながら作曲を進めただろうな。あるいは、演奏中の教会の前を急に大急ぎの馬車が通り過ぎたりして・・・などと考えたりもしただろうか。まさか電車なんてね。あり得ないよな。
楽章の合間にコーヒーを啜りながら音楽は進む。休憩中も遅れて来たお客さんのためにどんどんコーヒーはおとされ、ゆったりとした時間の後、後半のラヴェル。僕はこの曲が大変に好きで、半年前にヴィオロンで彼らに演奏してもらった時にリクエストした曲だ。そして引越が済んだこの家で一番最初にかけたCDもこの曲だった。2楽章はピチカートが多用される実に珍しい構成の曲なのだけど、ヴィオラの佐藤さんがリハーサル中に指から出血していたので(どうやら楽譜で切ったらしく)大丈夫かなと思っていたら、ピチカートで使う指とは違うそうで問題なしであった。
写真も撮ってみたのだが、一つ前の日記でアップした写真とほとんど見分けがつかない。ヴィオロンはいつも変わらずここにいるよ、ということなのだがよく目を凝らして見てみると、ほら半年前は少し薄着。今はジャケットを着ていますよ。
自分で作る演奏会はゆっくり座って聴くことが出来ない。今回もそうだったのだけど、そんなときの主催者というのは演奏者ともお客さんとも違う。その音楽は僕が鳴らしたものでは無い。だけど僕が演奏会を作ろうなんて言い出さなければこの日にこのお客さんがここに居ることもなかったのだから、そこには僕の役割というものが存在する。そして僕はその役割を心から引き受けたいと願っているのだ。お客さんがどんなことを感じてくれるかはまたその後の話だ。
片付けなければならないことがあり終了後仕事に戻る。疲れてはいるけど、音楽は僕に何かをもたらしている。だからがんばろうと思う。
さてさて、お次は、バッハの誕生日企画「NeophiliaClassical#4〜持ち寄りバッハ〜」。バッハ誕生から三百数十年が経って、今年代々木上原ムジカーザにて、我々が彼の曲を持ち寄って演奏会をします。

  • NeophiliaClassical#4〜持ち寄りバッハ〜
    • 2008.3.21(fri) 19:00
    • \2,000
    • MUSICASA(代々木上原)
    • 出演:服部文厚(ギター)、金井俊文・吉野千織(ファゴット)、KSQ(弦楽四重奏)、神尾弥(マリンバ)、茂木建人(サクソフォーン)、大石真裕(ピアノ)、仲村渠真紀・仲間康子(ピアノ連弾)
    • 曲目:バッハの曲を持ち寄って

平日ですが、18時開場、ウェルカムドリンク付。酔っ払ってから聴いてください。
チケットはinfo@neophiliaclassical.com