ここ数日を振り返ると

pre-neophilia2007-05-11

何だか外に居るのが気持ち良い季節になってきましたが、風が強いですね。電車も一時止まったとか。体が大きければ大きいほど強く影響を受けるのですね。
なんやかやと色々あったここ数日を振り返るとゴールデンウィークはラ・フォル・ジュルネ。会期のうち一日を除き毎日行っていた。初日初めて聴いたのは、しかしクラシックではなく、表の広場でフリーライブをしていたルーマニアのジプシーバンド、タラフ・ドゥ・ハイドゥークス。なんと贅沢な。CD(義兄にもらったMDだけど)で感動したあの音楽が目の前に。おまけにラ・フォル・ジュルネプロデューサーのルネ・マルタン氏も目の前に。この音楽祭の出発地フランス、ナントでゲスト出演した彼らの演奏があまりにも素晴らしかったため急遽日本にも呼び寄せたというマルタン氏、やはり夢中で聴いていた。うーんと思って、シュシュッとそばまで行って話し掛けてみて、隣でしばらく音楽を聴いた。音楽事務所をやっているんだと話した。いつかこんな音楽祭がしたいと言った。少し笑ってでもまた音楽に身を向けた。
翌日の夜、偶然タラフの皆さんと会場内で遭遇し、挨拶。英語は話さないようで、通訳の人と少し話したのだった。いつか一緒に何かをと。つい言ってしまうんだな。
今回もラ・フォル・ジュルネはすばらしかった。特にフランスのオーヴェルニュ室内管弦楽団によるチャイコフスキーのセレナード、ムジーク・ファブリークの4台ピアノと打楽器の演奏、カペラ・アムステルダムソリストによるストラヴィンスキーの「結婚」はすごかった。
そして、音楽祭とは関係なく、偶然同時期に来日していた素晴らしき友人のチェリスト、レオニード・ゴロホフと会う。その日もラ・フォル・ジュルネに居た僕と連れとで歩いて新橋まで行き待ち合わせ。「外で食べたい」との要望に、来た道を戻って有楽町ガード下で飲む。ビール、にごり酒、焼き鳥、モツ煮、塩らっきょ。店を出ると「あまりにも残念なことにイギリスには売っていない」というハーゲンダッツ・グリーンティーとウィスキーの小瓶をレオニードがコンビニで買い求め、近くの公園へ。紙コップになみなみと注がれたウィスキーは僕らの体に注がれて、レオニードは次のボトルを求め、走って公園を後にしたのだった。その後はほとんど覚えていない。
僕がクラシックって面白いんだな、と思って事務所を始めてみたことに、彼は大きく関係している。「クラシックの演奏家にもこんなに面白い人がいるんだな」と思ったときに、グッとクラシックが僕に近付いた。そしてそんな人の演奏はやはり面白かった。レオニードのリハーサルでピアニストの譜めくりをしていたときに泣きそうになってしまったことがある。良い天気の日だった。とか色々を思い出す。
事務所について色々と考える。なぜ僕がやるのかについてを考える。それはかなり個人的な言い分で、現実と折り合いが付かなくたって至極当然とも思う。でもなぜやるのかについてを考える。君は行くのか、そんなにしてまで、と考える。
ラ・フォル・ジュルネの合間に近くの無印良品で1500円のスニーカーを買った。穴だらけのジャック・パーセルは無印でお別れ。お疲れ様でした。かなりの時間を一緒に過ごしたな。ありがとうございました。
さて、明日はチラシのイラストを描いてくれている歌手、松倉如子のライブにちょっとだけ呼ばれている。CD発売記念のライブなのだが、録音されている曲の中で少し僕もギターを弾いているという経緯で、2曲ほど演奏する。なつかしいなー。19:30、高円寺円盤です。