マツクラとヌール

「マツクラとヌール」(松倉如子の歌)は僕が松倉如子と去年の夏に結成したユニットだ。マツクラサンが歌い、僕がギターを弾く。マツクラサンが鼻歌をMDに吹き込み、僕がそれを元にギター伴奏をつける。マツクラサンの熱意にほだされて僕も一緒にステージに上がる。
という活動も今年の夏でとりあえずは終わる。僕が仕事を始めるからだ。僕が最初にマツクラサンと会ったのはまだ新宿のクラシックの音楽事務所で働いていた時だ。その時は挨拶だけだったけど、その次に会った時「自分で作った曲」を聴かされとても良い曲だと思った。「とりあえずギターを教えてほしい」という話で始まった関係が今も続いている。その間、僕は音楽事務所の仕事で忙しい毎日を過ごし、そして去年の終わりに仕事を辞めた。飛び出したはいいが、僕は宙ぶらりんだった。さしあたってすることも無く、南米に半年ぐらい行ってこようかとも思っていた。でも遠い先に見えていた事務所設立への思いがゆっくりと心の中に固まってきて、ある時、体に馴染んだ。南米は止めて和泉自動車教習所へ行き、無事卒業して、ブログを始め、具体的な事業計画を練り始めた。そして今に至る。まで「マツクラとヌール」は僕の生活の中にある。ギターの練習をしたり、伴奏をつけたり、たまには曲を書いたりもする。
マツクラサンは歌によって活性し、歌によって何かを与えることが出来る。マツクラサンには表現への欲求とそれを満たすための努力がある。きっと素晴らしい表現者になる。マツクラサンはステージに立ち、僕はステージ裏に入る。
クラシックの世界で、マツクラサンのように、表現したくてたまらないというような演奏者に沢山会いたい。僕には舞台裏で出来ることが沢山あるはずだ。ステージを作り、お客さんを連れてくる。そして演奏者を舞台に上げる。そしてみんなで幸せになる。そうしたい。