ユリイカ

ユリイカ2005年4月号 特集=ブログ作法 あるいはweblog戦記
ライブドア、アメーバ、ココログ・・・色々ある中でどれにしようか迷った。ウチの姉も妹も友達もブログはやっていたし、仕組みもなんとなくわかっていたし、マツクラとヌールの活動告知板には何度か記事をアップしたこともあったのだが、いざ自分が始めるとなると色々調べてみたくなって新宿のジュンク堂書店に行ってきた。ブログのコーナーはさすがの充実を見せていたのだが「ブログで一儲け」的な本も多く、事務所の窓口となることを期待して開設するのは事実なのだが、そう言われるとなんかちょっとやだ。でそのコーナーにユリイカがあった。「特集ブログ作法」と銘打ってあって、作法?とは思ったもののユリイカには前から興味はあった(が、読んだことはなかった)ので手に取ってみた。表紙をめくるとやはり最初は詩と批評なのだが残り8割はブログ関係の内容だった。とても字が多い本だ。みんな縦書き。出てくる人名の過半数は聞いたことがない。おまけに2005年4月号だったのだが思い切って買ってみた。あ、それにちょっと高い。まあでも買ったのだった。
最初に読んだのは<激突!はてな頂上作戦>という記事で、『混戦気味のブログ・サービスのなかでも一足早く注目を浴び、なぜか学者や出版関係者といった文化系的人材が集中している「はてなダイアリー」を中心に、ブログ文化の「これまで・現在・これから」について』話し合うという企画で、仲俣暁生鈴木謙介吉田アミ栗原裕一郎の四人が集まっていた。ブログ会では有名な四人のようだったが、やはり知らない。
話の中心が「はてなダイアリー」にあったので読みながら自分でもはてなのサイトを色々見てみた。
はてなダイアリー」の面白いところはブログ文中の単語が勝手にキーワードとなりその単語の説明文のページとリンクされることだ。自分で書いている時にはわからないのだがいざアップしてみると「おお、こんな単語がリンクされてる」というものがあって、とても楽しい。
ユリイカにはフランス現代思想学者の内田樹さんの記事も載っていて、インターネットと「ひきこもり」が因果関係の文脈で語られることについて、
>>社会性をうまく成熟させられない人々が最後にインターネットを選択するのは、インターネットは個人を決して孤立させないからである。・・・私たちがディスプレイの前にいくら長時間でも座り続けていられるのは、メディアの典型的な説明が言うように、「そこでなら他者と繋がりを持たずに済む」からではない。そこに座っていられるという事実そのものが・・・無数の他者に繋がり、彼らからの贈り物を享受し、彼らに承認され受け入れられている存在であることを実感させてくれるからである。<<
と書いていた。
はてなダイアリーに登録し、ブログを更新しながら感じているのは「無数の他者」の存在だ。僕には「繋がっている」確信はない。が、繋がりうるのだと思うことが僕をちょっとときめかす。