ハイフェッツの話

「マツクラとヌール」リハ。会場はもっぱらカラオケ屋だ。安上がり。ワンドリンク制なのでグアバジュースを飲む。マツクラサンの鼻歌にギターを合わせ新曲が形を見る。マツクラサンの鼻歌は時に難解だ。ギターを弾きながら作ったらこんな形にはならないだろうな。
ベートーヴェン&メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲帰り道ipodベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を聴く。ヤッシャ・ハイフェッツのヴァイオリンの音に耳を澄ましながらこの人はどういう人だったのだろうかと考える。演奏からその奏者の人となりを感じ取るにはそうしようとする姿勢と、ある程度の時間が必要なのだと思う。新しい言語を勉強するように。僕はまだ流暢ではなくて話が通じないことがよくあって困るのだが、でもよく言われる「完璧主義者」という言葉だけではハイフェッツの演奏は説明しきれない。独奏にグイッと引き込まれる。複雑な話をしているようなのだが実に鮮やか。グッとくるのだ。サンボマスター山口の「僕は言葉に出来ないからギターを弾くんですよっ!」という叫びが頭をよぎる。
もっと話を聴きたい。ありがたいことに録音は沢山残っている。「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」の夢読みの作業も頭をよぎる。