サッカーで言うと小野

pre-neophilia2006-06-25

奏楽堂コンサートへ行く。東京藝術大学の敷地内にある奏楽堂だと思っていたら、上野公園内の旧奏楽堂だった。茂木建人さんから案内のメールをいただいていたのに、道順は大丈夫と、あまりちゃんと見ていなかった。途中で気付いて良かった。桐朋の学生の演奏会。茂木さんも参加。
旧奏楽堂は初めてだった。ずっと平屋だと思ってたんだけど、ホールは建物の二階にあった。そして思っていたよりだいぶ大きい。そして意外とちゃんとしている。何せ重要文化財なので老朽化したりしてるんじゃないかと思っていたのだけど、ちゃんとホールとして機能している。響きは強くは無いが弱すぎもしない。圧巻(?)は演奏者の入場だ。ステージ背面の壁にドアが付いていてそこから出てくるだけなのだけど、下手からの入場を当たり前のものとして待ち構えていると、結構驚いてしまう。
音大では専攻の楽器のほかに副科でピアノを教わったりするのだが、今日の出演者は同じ副科ピアノを先生に持つ仲間たちで企画したそうだ。当の先生、諸隈まりさんも出演。慕われているんだな。
茂木さんの演奏曲は一曲のみ。ハイデンのファンタジア・コンチェルタンテ。また難しそうな曲を。今年はレパートリーを増やすことを念頭にどんどん新しい曲に取り組んでいくと話していたが、全てのコンサートで見事に曲目が違う。しかし素晴らしい演奏だった。旋律がちゃんと横に流れていっている印象を受けた。耳を引くような派手な音、派手なフレーズはたくさんあるのだけど、それをちゃんと横の流れに組み込んでいくのは大変なことなのだ。高い集中力とタフさを要する。
9月30日「NeophiliaClassical #1」にも茂木さんの伴奏で出演してくださる、曽根恭子さんの演奏を思いがけず耳に出来たのも嬉しかった。曽根さんはもう貫禄の演奏。今回の伴奏は2週間前に急遽決まったそうで、この曲も演奏したことが無かったそうなのだけど、素晴らしかった。良い伴奏が出来る人ってかっこいいなと思う。僕はサッカーで言うと小野のファンなのだけど、良い伴奏者に対する僕の感動には小野に対する羨望に近いものがある。
大きな舞台で小野のプレイがまた見たい。