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pre-neophilia2006-11-16

ずっと忙しかった。
僕はとても怠け者なのだという自覚でいる。でも気付くと忙しい方へ自分を連れて行っている気がするのはなぜなのだろう。忙しいのが嫌いかと言うとそうとも言えない。怠け者かと言われるとうん、そうだと言える。考えてみればやることがあるのにやらないのが怠け者であろうし、やることがそもそも無い場所に怠け者は存在し得ないだろう。怠け者であるためには、すべからく何を怠けるか、その対象が必要なのだ。
愛知に来ていてホテルのビジネスセンターから久々の更新。名古屋城のすぐ横。出口から飛び出してそのまま真っ直ぐお堀に飛び込めるような距離なので、天守閣なんかも良く見える。
更新していない間にも、NeophiliaClassical#2に出演してくださるチェロの武田芽衣さんとミーティングしたり、歌手の松倉如子にチラシデザインの依頼をしたり、また別のデザイナーに赤木さんのリサイタルのチラシデザインをお願いしたりと、色々していたのだけど、何と言っても素晴らしかったのは阿佐ヶ谷のクラシック名曲喫茶ヴィオロン。一度この喫茶店で上演されていた、笠木さんが出演していた劇を見に行ったことはあったのだけど、喫茶店としての営業時間にお邪魔するのは初めてのことだった。もう夜も遅く、閉店間際の30分ほどだったのだけど、あーすばらしかった。やはりこの場所で演奏会を開きたいと思うのだ。なんでってやっぱり何かが棲んでいる気がするのだ。その最たるものはマスターの心意気ではないだろうかと思う。
何でも好きに時間が使える状況では無いだけに、素晴らしい時間というのが一段と際立つ。2楽章があるから3楽章が引き立つし、渇きがあるからビールがうまいし、眠いから眠れて幸せだし、会えないから会えてうれしい。と思って前へ。